オリゴ糖

オリゴとはギリシャ語で「少ない」と言う意味がありますオリゴ糖は糖質のひとつで、一般に砂糖、ブドウ糖や果糖などの単糖類が2個ないし数個結合した少糖類の総称です。近ごろでは、これらの糖以外に、フラクトオリゴ糖などのように乳糖、ショ糖、でんぷんや食物繊維などに酵素を作用させたものや、大豆オリゴ糖などのように、それぞれ大豆やビートから天然成分を抽出・分離したものなど様々なオリゴ糖が作られています。今では、オリゴ糖と言うと後者を指すことが多いようです。オリゴ糖はビフィズス菌などの善玉菌の栄養源で、それらを増殖させる働きのある機能性成分のひとつです。難消化性オリゴ糖は、腸内の善玉菌を増やし、便通改善効果や血糖値や中性脂肪を上昇させにくくしたり、虫歯になりにくいなどの働きがあります。いろいろな特徴がありますが、ほぼ共通して次のような生理調節と食品の品質改善の両面の働きを持っています。
腸内有用菌の活性化(消化されずに大腸にまで達し、ビフィズス菌の栄養源になる)
虫歯の原因になりにくい
甘味の低減
低カロリー
1回に多量に摂取した場合、程度に差はありますが種類によって一過性の下痢作用 、またオリゴ糖によっては体の調子を整える働きは持たず、食品の品質改善のみに優れていると言うものもあります。
オリゴ糖の中で、良く知られているものを挙げますと、
フラクトオリゴ糖
 天然にはアスパラガス、ニンニク、ゴボウ、大豆、タマネギ、ネギなどに少量ふくまれていますが、現在工業的にも生産されています。ショ糖に1〜3個の果糖(フラクトース)が結びついたもので、大腸内のビフィズス菌の増殖を促進し、便秘・高脂血症の改善、老化防止などの効果が認められてます。また、肥満や動脈硬化の予防や虫歯の心配のない甘味料として利用価値が高い物です。
イソマルトトオリゴ糖
すっきりした甘味があり、耐熱性や耐酸性があるので、製菓、製パン、飲料などにも利用しやすいのが特徴です。ビフィズス菌の増殖を助ける一方、他の有害菌には殆どまったく利用されないため、上記のフラクトオリゴ糖と同じ効能を、より効率的に発揮します。ハチミツに含まれるオリゴ糖の一種で、酵母で発酵しないため非発酵性糖とも呼ばれています。味噌、醤油、清酒などにも含まれ、甘味のほかに食品に旨味やコクなどを与えたり、日持ちをよくする防腐性もあります。
ダイズオリゴ糖
砂糖に比べて甘味度は弱く、さらっとして爽やかな感じがあり、人間の消化酵素では分解されにくいので、カロリーも砂糖の半分くらいしかありません。他のオリゴ糖よりも少量でビフィズス菌の増殖効果を発揮し、逆にウエルシュ菌や大腸菌などの有害菌にはほとんど利用されないという良い特性があります。ダイズ(大豆)に含まれる各種少糖類を総称したもので、豆腐など大豆タンパクを利用した製品を製造するときの残滓(ざんし)から得られるため、ダイズオリゴ糖と命名されましたが、他のマメ科植物などにも比較的多く含まれています。
ガラクトオリゴ糖
腸内ビフィズス菌の増殖を促し、便秘や下痢を治し、タンパク質の消化吸収を助けます。乳糖(ラクトース)にアルカリを作用させて得られるものでまた、抗ガン作用も注目されています。
パラチノース
ショ糖から誘導された人工的な食材(ブドウ糖)と果糖が一分子ずつ結合したもの)で上品な甘味を持ちますが、常用しても虫歯になりにくいことが証明されていて、子供用菓子類にショ糖の代替品として用いられています。また、糖尿病患者の日常的な甘味源としての利用が進められています。

12、カプサイシン
唐辛子はダイエット効果があると人気ですが、その辛み成分のカプサイシンはその他にも色々な効能がある事が知られています。痛覚神経を刺激して、舌や皮膚、粘膜に刺激を感じたり、あるいは辛味を感じます。体内に吸収されたカプサイシンは、脳に運ばれて交感神経を刺激し、副腎の脂肪分解ホルモンとも呼ばれるアドレナリンの分泌を活発にさせ発汗を促します。
カプサイシンを含む唐辛子やサプリメントを食べると、食べた直後の30分間は炭水化物を燃やす作用が強く働き、2時間後に体脂肪の分解と燃焼を促進する作用が働き始めます。つまり、カプサイシンは体の新陳代謝を高め、脂肪を効率よく燃焼させる反面、糖分は節約されるので、スタミナが持続しダイエット効果も高まるというわけです。また、舌や胃の粘膜を刺激して、食欲を増進させ、腸のぜん動運動を活発にして便秘を改善する効果や、体を温め、血行を改善する効果もあります。食品では唐辛子、キムチ、ペパーソース、豆板醤、タバスコ、ラー油などに含まれています。
いい事づくめのカプサイシンも摂りすぎてしまうと、胃腸の粘膜を荒らす原因にもなります。食品からの大量摂取が難しい成分ですので不足しがちな方は、サプリメントの利用を検討すると良いでしょう。