ビタミンサプリメントと医薬品との併用による副作用

健康食品と医薬品の併用により、病状の悪化、治療薬の作用に影響を与えることがある。
健康食品の臨床研究は、未だに遅れているため、現在わかっている医薬品との相互作用はほんの一部でしかない。そのため医薬品を服用する人は、安易に健康食品を利用することなく、必ず医師又は薬剤師に相談することをオススメする。
ここでは、ビタミンサプリメントと医薬品の相互作用についてレポートする。
@ビタミンAは・・・
・血液凝固防止薬ワルファリンカリウム(ワーファリン)と同時に服用すると、抗血液凝固作用を増大させる。
・テトラサイクリン系抗生物質と同時に服用すると、激しい頭痛が起こる可能性がある。
・角化症治療剤エトレチナート(チガソン)、抗悪性腫瘍薬トレチノイン(ベサノイド)と同時に服用すると、ビタミンA過剰症と類似した副作用症状があらわれることがある。
AビタミンB6は・・・
・パーキンソン病治療薬レボドバ(ドバストン)と併用すると、レボドパの代謝を進めその作用を弱める。
BビタミンCは・・・
・利尿薬(炭酸脱水酵素抑制薬)アセタゾラミド(ダイアモックス)と併用すると、大量のビタミンCとの併用により腎・尿路結石が起こる可能性がある。
・卵胞ホルモン薬エストロゲン(プレマリン)と併用すると、ビタミンCにより薬剤の代謝が阻害され、血中エストロゲン濃度上昇の可能性がある。
CビタミンDは・・・
・強心薬ジゴキシン(ジゴキシン)・ジギトキシン(ジギトキシン)・メチルジゴキシン(ラニラピッド)と併用すると、ジゴキシンの作用を増強することがある。ジギタリス中毒の症状(嘔気、嘔吐、不整脈等)があらわれることがある。
・活性型ビタミンD3製剤アルファカルシドール(ワンアルファ)・カルシトリオール(ロカルトロール)と併用すると、相加作用により高カルシウム血症があらわれる可能性がある。
DビタミンEは・・・
・血液凝固防止薬(血栓防止薬)ワルファリンカリウム(ワーファリン)・アスピリン(バイアスピリン、バファリン81mg)・塩酸チクロピジン(パナルジン)と併用すると、大量のビタミンEにより、出血傾向が強くなる可能性がある。
EビタミンKは・・・
・血液凝固防止薬ワルファリンカリウム(ワーファリン)と併用すると、ワルファリンの作用が減弱する可能性がある。
F葉酸は・・・
・抗てんかん薬フェニトイン製剤(アレビアチン)と併用すると、相互に血中濃度を低下させる作用がある。