たまねぎ

サプリメントや健康食品というと、高額で特別な食品のイメージが強い。でも、身近にも健康になれる食品はたくさんあるんです。たまねぎもそのひとつ。たまねぎの歴史は古く、紀元前のエジプト王朝時代まで遡ります。それがヨーロッパに伝わり、アメリカに伝えられ、そして日本にやってきました。日本に来たのは江戸時代。最初は、なんと観賞用でした。その後、食用として試験栽培されたのは、1871年(明治4年)になってからです。札幌で試験栽培されました。原産は中央アジアといわれていますが、野生種は確認されていないそうです。たまねぎには、ミネラルやビタミンが豊富に含まれています。たまねぎの成分を、多い順に並べると、まず水分、次いで蛋白質、脂肪・糖質・繊維質・ビタミンB1・ビタミンB2・ビタミンB6・ビタミンC・カリウム・カルシウム・リン酸などとなっています。たまねぎは、血液をさらさらにするといわれますが、疫学的調査や各種の試験で確認された主要な効能は、それだけではありません。消化器系ガンの予防、心臓病・脳卒中・糖尿病・気管支ぜんそくの発作抑制・骨粗鬆症・解毒・肝機能の強化・視力強化・老化防止・抗炎症・殺菌・抗ウイルス、などなど。最近では、デトックス効果もあることがわかりました。たまねぎに含まれているケルセチン(ポロフェノールの一種)は、水銀と結びつきやすい。たまねぎを食べると、蓄積した水銀を体の外に出してくれるのです。オニオンスープにすると効果的とか。繊維質が豊富なので、一石二鳥のダイエットが期待できそうですね。最後にオマケです。たまねぎを切ると涙がでますね。これは、たまねぎに含まれている「硫化アリル」という成分が原因です。硫化アリルが気化して、目や鼻の粘膜を刺激するために、涙がでるのです。硫化アリルなどのイオウ化合物は、高血圧・食欲増進・糖尿病・疲労回復・精神安定などに効果があるとされていて、人には役に立つ成分です。ところが、犬や猫が食べると中毒を起こします。人と同じ食べ物をペットに与えるときには、たまねぎを取り除いてから食べさせましょう。