コエンザイムQ10

コエンザイムQ10というものがあります。評判が評判を呼んで、いまや美容・健康サプリメントの定番となっています。コエンザイムQ10を知らない人は、少ないとは思います。しかし、「名前は知っている」「使っているけどどんなものかは知らない」という方が多いのでは。コエンザイムQ10とは、どんなモノなのか。どこから作られるのか。副作用はないのか。確認の意味も込めて、考えてみたいと思います。コエンザイムQ10は、人間の細胞一つ一つに存在するものです。とくに心臓・肝臓・腎臓に多く含まれる物質で、細胞エネルギーを作り出すためには、欠かすことのできない最も重要な補酸素なんです。生命活動の基本となるエネルギーは「ATP」(アデノシン三リン酸)というんですが、このATPを作るために、コエンザイムQ10が不可欠なんですね。ATPの不足は、体内のすべてに悪影響を及ぼします。例えば心臓の場合、コエンザイムQ10が不足すると心臓の働きが低下し、息切れや動悸などを引き起こします。コエンザイムQ10は、体内でも生産されますが、20歳くらいをピークに生産量が減り、40を過ぎると激減してきます。その後は、食事として外から補給しないと、必要量が確保できないのです。高齢になるほど健康上の問題が生じるするため、より多くのコエンザイムQ10が必要となります。コエンザイムQ10の摂取量の目安は、1日に30〜60mg。イワシなら6匹、牛肉では約950g、ピーナツでは約1,150gが必要です。食事だけで必要量を摂るのは難しいですね。そのため、コエンザイムQ10の補給は、サプリメントで摂るのが現実的です。ところで、気になるのが副作用。かつて、「過剰摂取は有害である」との記事が東京新聞に掲載されました。ラットによる臨床試験が繰り返されていますが、今のところ、具体的な副作用は報告されていないようです。日本コエンザイムQ10協会によると、推奨される摂取量は「100mg/日」。また、欧米では「100〜300mg/日」摂取が平均とされています。過ぎたるは及ばざるがごとし。適量を召し上がる分には、問題はないようです。