高麗ニンジン

高麗ニンジンは、ウコギ科と呼ばれる多年草の根っこを乾燥させたものの事を言います。
薬用食物で、チョウセンニンジンとも呼ばれ、和名ではオタネニンジンと呼ばれています。それ自体が生薬で、東洋で2000年以上も前から使用され続けている滋養強壮剤として、日本でも漢方薬として使用されています。中国の古い薬物書には、「あらゆる内蔵の働きを正常化し、精神を安定させ、目や心臓、脳の働きを活性化し長寿をかなえる」と書かれているほど、滋養強壮や延命寿命に効果があるとされています。代表的な有効成分は、サポニン配糖体に分類されるジンセノサイドで、ビタミン、ミネラル、アミノ酸などが複合的に作用して、免疫力、心身の活力を高め健康を維持します。自己の免疫力を高め、肉体的、精神的な疲労を回復させれば体に活力が生まれ、体に起こるさまざまな異常が正常な状態に戻っていくという好循環が生まれます。高麗ニンジン の科学的根拠臨床試験では、2ヶ月間高麗人参を摂取することで、思考能力の向上など認知機能の低下を防ぐことが示されています。さらに高麗ニンジンを蒸し、熱風乾燥して作った「紅参」には、強い抗ガン作用があるという報告もあります。サポニン以外にもアミノ酸、ペプチドグルカンなどが含まれ、効果を発揮しています。例えばアミノ酸の一種アルギニンは血管拡張の伝達物質の生成を高める働きをします。高麗ニンジンの効能には、疲労回復、食欲増進、アルツハイマー型認知症、脳血管性認知症の予防と改善、血管拡張作用びよる抹消(毛細)血管障害の改善、冷え症の改善、脳の健康、抗酸化作用、免疫力向上、抗ガン、抗ストレス、抗ウイルス作用、抗うつ、更年期障害の症状緩和、
などが挙げられます。たくさんの効能が挙げられますが一言で言うと、体の異常な部分を正常な状態に戻す働きがあると言えます。摂取方法は煎じて飲むのが一番効果的とされています。滋養強壮には1日1.5〜5gが適量。ほかにも手軽なお茶、顆粒、ドリンク剤などがあります。注意点ですが、漢方薬として使われるほどの効能があるため、その用法の注意や摂取量などはきちんと守る必要があります。特に次のような症状がある方は医師や薬剤師など専門家に相談することをお奨めいたします。1、腎機能障害で尿量の減少、むくみがある2、高血圧によるめまい、のぼせがある1と2は医師との相談が必要です。その他にも3、風邪などで熱がある 4、長期間の摂取により、不眠、動悸、血圧上昇、頭痛がある方は、脳出血を起こす危険があります。