ミネラル系サプリメントの摂取過剰症状

 世の中の食べ物に含まれる栄養素は、5つに分類することができます。エネルギーのもととなる糖質・脂質・たんぱく質、体の調子を整えるビタミンとミネラルです。前の3つを3大栄養素、後の2つを加えて5大栄養素といいます。一般に、先進国では3大栄養素の摂取量は豊富とされていますね。食糧事情がよいのです。しかし、ありあまるエネルギーを消費するための運動が疎かにされ、同時に、体調を整えるビタミン・ミネラルが不足がちとなっています。ビタミンやミネラルは、普通の食事を取ってさえいれば、体に適した分が摂取されるといわれますが、多くの食品目を毎日食べることは、難しいのも現実です。そういうことから、サプリメントという形で、体内に不足しているビタミン・ミネラルを食すること珍しくなくなってきています。ビタミンやミネラルなどをサプリメントで食べる場合、摂取量に注意が必要です。ビタミンCなど、摂取量に上限の無いビタミンばかりではなく、摂りすぎると体に不調をもたらす栄養素もあるのです。上限量のある栄養素とはなんでしょうか。ビタミンでは、ビタミンA・ビタミンD・ビタミンE・ビタミンB6・ナイアシン・葉酸など。ミネラルでは、カルシウム・鉄・リン・マグネシウム・銅・ヨウ素・マンガン・セレン・亜鉛・モリブデンなどです。ビタミンAにはレチノールとβーカロチンがあります。レバーなどに含まれるチノールを大量に摂ると、頭痛・吐き気・発疹・疲労感などの副作用が心配されます。ビタミンDは、乳幼児が長い期間にわたって大量に摂ると、血管壁や臓器にカルシウムがくっついて、毒性があらわれることがあります。乳幼児にサプリメントを与える機会は少ないでしょうが、大人用の飲み物を飲ませる場合には、成分に配慮してください。ビタミンEは障害は見つかってませんが、血が固まりにくくなる可能性があるそうです。ビタミンB6は神経系の障害、ナイアシンは皮膚のかゆみが懸念されます。