サプリメントとその副作用について

現代社会は大変忙しく、外食やコンビニ弁当、インスタント食品で食事を済ませる機会が年々増えています。その結果、食生活は乱れがちで、栄養バランスの偏りは否めません。
毎日の3回の食事で栄養素が十分に取れて、健康も維持できるというのが一番自然であり、理想の姿です。しかし例えきちんと食事を取っていても、現代の食材は、環境などの影響により、含まれている栄養分自体が減少している場合もあります。たとえば、ホウレンソウは、10年前に比べるとビタミンや鉄分が3分の1になってしまっていると言われています。そこで、食事だけでは不足しがちな栄養素を補うために脚光を浴びているのがサプリメントです。サプリメントなら手軽に栄養を補助できる反面、薬を飲んでいる人など組み合わせも気をつけなければならない事も数多いのです。
たしかに、サプリメントは医薬品と比べるとはるかに安全性が高いですが、だからといって、やはり用法・用量などを守らなければ、副作用や後遺症を残すケースだって無いとは言えません。
特に既になにがしかの病気で医師に掛かっている場合は相談することをお奨めします。
症状別:注意が必要な組合せ  
症状/摂ってはいけない成分 /何が起きるか?
アトピー性皮膚炎 /リノール酸の過剰摂取/ 症状の悪化
緑内障/ ビタミンC/ 医師に相談
糖尿病 /クロム /インスリン量が変化する
カリウム /医師に相談
  マグネシウム /医師に相談
腎臓病 /リン /α-ロールと併用すると腎不全を誘発する恐れがある
  カリウム/ 医師に相談
  マグネシウム /医師に相談
動脈硬化/ 飽和脂肪酸の過剰摂取 中性脂肪、コレステロールの増加
血栓症 /ビタミンK 治療薬の効果を低下させる
腎臓結石 /カルシウム 症状の悪化
肝臓病 ナイアシン 医師に相談
胃腸 ビタミンB1 胃腸薬の効果を低下させる
  ビタミンC 胃腸薬の効果を低下させる
高コレステロール血症/ ナイアシン /治療薬「メバチロン」の副作用を強める
アルツハイマー病 /亜鉛/ 精神機能の低下
パーキンソン病(レポドパ服用時)/ ビタミンB6の過剰摂取 /治療薬の効果を低下させる
精神分裂病 /アルギニン/ 症状の悪化
病気に罹っていなくても留意したい事もあります。必要としている栄養素は一人ひとりで種類や量などが異なります。サプリメント大国であるアメリカでは、お店などでアドバイスを受け、自分自身に合ったサプリメントを入手することが一般的になっているほか、サプリメントに対する関心も高く、知識を豊富に持っている方が大勢いらっしゃいます。
しかし日本では、企業やマスコミなどが発信する情報をもとに、自己判断で、サプリメントを購入している場合が多く見受けられます。この方法だと一部の情報のみによる自己判断なので、本当に自分に合ったサプリメントを摂取しているかどうか不安になってしまうケースもあるかもしれません。自分に合ったサプリメントを購入する際には、自己判断のみに頼るのではなく、ドラッグストアや専門店などにいるアドバイザーに相談して、自分の食生活や生活環境を客観的に判断してもらう機会を持つのもよいでしょう。
国民生活センター(http://www.kokusen.go.jp/)の商品テスト結果のコーナーに関連する情報が出ている事もありますので、そちらも参考にされると良いでしょう。